手を離して目を離さない子育て・親育て

自閉症スペクトラム(ASD)親娘の日常(過去・現在)を中心に書いています

読み聞かせのコツ?固定観念いらないんじゃない?

9歳6か月を過ぎ、娘もようやく“本屋で本を探す”ができるようになってきました。

まだ棚の探し方とかサポートは必要ですが……(^^ゞ

物が溢れている場所は気分が悪くなる、読みたい本のイメージがわかない、本の探し方がわからない……等の理由で、図書館や本屋へほとんど行くことができません

娘が産まれる前には、家の収納や費用の都合で新しい本を次々購入できなくても、図書館で本を借りてきて、お気に入りの本が見つかったら買ってあげよう!…と思っていたのが、生後すぐに表れた感覚過敏や特性のため実行できませんでした。

私自身は読み聞かせをしてもらった経験が全くなく、娘にはたくさん読んであげたい!という気持ちが強くありました。(新しい本を買ってもらうこともほとんどなかったけど、10歳以上離れた姉兄たちが読んだマンガや古本が家にたくさんあったことは恵まれていたと思います。)そして、娘もようやくここまできた!という状態です。

 

そこで“本”についての我が家の話。

ネットで“読み聞かせ”のポイントを調べると、

  • 途中で質問をしない
  • 読み終わった後に感想を聞かない
  • 感情をこめすぎない
  • 絵本に道徳的な意義を求めない

等が出てきます。でも、これらの内容って……

  • たくさんの本を読んであげることができる
  • 数の子がいる読み聞かせ会
  • こどもが親以外の他者と交流があり、生活の中で道徳について考える機会が多くある
  • 抑揚をつけない読み方でも、想像をふくらませることができる。
  • 読み聞かせをする保護者が精神的に安定している(理解、サポートしてくれる人が身近にいる)

そういうことが前提としてある場合に、成り立つ“コツ”なんじゃないかなぁ。

我が家は全部当てはまりません。(>_<)

現在は小学校で人と関わりを持ち、抑揚のない読み方でも話を理解できるまでに発達しています。

上記の項目に全く当てはまらない娘でも、本は大好きです!

「音読が上手」

「(意見を求められた時)積極的に、周りが感心するような発言をする」

授業での様子を見たすべての先生から評価していただいています。

学校のテストでも、漢字テストは0点のオンパレードでも、国語は80点以上のことが多いです。間違えているのは漢字の書き取りと、字が雑すぎて読み取れず「?」がついているところ。( ̄▽ ̄;)

この唯一褒めてもらえる(?)特性のおかげで、小学校へ通うことができているのかなぁとも思います。 

   f:id:thebrokenwing:20191011132339j:plainくろぶちさんによるイラストACからのイラスト)

読み終わったら質問もするし、議論する!

  • 初めて読む時は、私からは質問しませんが、娘の反応を見ながら読み終えたらすぐに「“○○”知ってる?」と言葉を理解できているか確認します。

「知ってる!」と答えが返ってくれば「よく知ってたね!」「覚えていたんだね!」

「わかんなーい」なら、教えます。実物や写真等でできるだけ具体的に。

家にある冊数は少ないけど、お気に入りの話を何度も読み込むタイプ。その中でも、特に好きなページだけを開いて、

「食べた!」など、じっと見てたり、ゲラゲラ笑ったり。同じ所だけ何度も!!本筋とは全然違うところにウケてるの!?、そんなとこ気付かなかったよ!そういうのが好きなんだね!と感心することも多いです。

  • 議論する

「おもしろかった?」と軽く感想も聞きます。そして、登場人物の気持ちや経緯について話し合います。内容に合わないトンチンカンな答えが返ってくることもあれば、「○○したかったんじゃない?」とか、大人の想像とは違うナナメな発想もあり面白いです。私も「(登場人物は)こんな気持ちだったんじゃないかなぁ。」と話します。

そのため幼児期から“自分とは違う考え方・感じ方もあり、それを受け止め議論する”ということが娘にとっては当たり前になっていて、小学校の授業参観の時にもそういう姿を見ることがしばしばあります。

この「相手の意見を受け止め、自分の意見を言う」ことが、私にはできなかったため、娘のことをすごい!と思える部分です。

本選びは何だっていい!

学校の図書室では一人で探せるようになってきたので好きな本を読んでいます。家で読む本については、まだ自分で選べないので私がすすめた本を読んでいます。

本選びで「対象年齢」は気になるところ。年齢というよりも

  • 今、興味を示す内容か?
  • 発達の状況に合っているか?

を考えます。マンガも読書だと思うので、アリ!なんじゃないかなぁ。

図鑑だったり、読書感想文コンクールの課題図書だったり……

小学生になって、繰り返し読んでいるのは『学校では教えてくれない大切なこと』シリーズ

学校や保護者が伝えきれないことを簡潔にマンガでまとめてくれています。

購入したらすぐに、声をかけられないほど集中して読み、内容にも納得し、

「『勉強が好きになる』に『時間の使い方』のキャラが出てきた!」とか発見を報告してくれます。(*^-^*)

感情をこめて読む

抑揚をつけずに読むこともありますが、まるで演劇のように声色を変えて読むこともあります。

抑揚をつけると、自由な発想ができなくなる!??

うちの場合は、それはないかなぁと思います。個人的には、抑揚アリ・ナシ両方のパターンで読むことができればベストかな。

発達の特性によっては「目に見えないモノをイメージするのが苦手」ということがあります。うちの娘も抑揚なしで読むと、つまらなそうにしていますが、声色を変えながら読むと、必ず集中して聞いています。登場人物の違いがわかって、頭の中で物語が動き出す感じかもしれません。

楽しむのが一番さっ!!

そして「感情表現が苦手」だったり「吃音がある」子たちにトレーニングとして「演劇」を取り入れている教育もあるそうです。

私も、小学校入学して軽い吃音があり、思うように気持ちを話せないことに自分で気づいていました。しかし、学級内でのお楽しみ会でミニお芝居をした時、セリフをつまらず言うことができ楽しかったのです!とても不思議な感覚でした。それ以来、役者や声優に憧れていた時期がありました。それを語れば「反対、否定される」ことは容易に想像できたので、家族にも誰にも言えず、どうすればいいのか手段もわからず諦めてしまいました。

そういう自身の経験もあるので、おしゃべりや人前に出ることが好きなタイプなら、音読劇は療育に効果があると思います。

私は通常の会話では、今も言葉がスラスラ出ないこともあります。

娘は、幼児期(発達障害の診断を受けた頃)に軽い吃音がありましたが、今ではその面影はありません。

今でも、娘に読み聞かせ後、二人で演劇論のようになってしまうこともあります。(;^ω^)

音読の宿題も、物語文を読む時には熱くなることも!

読み終えて、

「ここは、こう読んだ方がいいんじゃない?」と話していると、ダンナから

「とっとと読んで終わりでいいだろ!!」とツッコミを入れられたこともありますが……、いんだよっ、これで……。(^-^)