手を離して目を離さない子育て・親育て

自閉症スペクトラム(ASD)親娘の日常(過去・現在)を中心に書いています

立場が人をつくる

この夏も凸凹な経験があったので、その中でいくつかブログに書いておきます。

今回は、6月にダンナが中国出張(初海外)へ行ったお話です。

数年前から「中国(上海か香港)出張があるかも。」との話があり、行き渋っていました。今までは他の社員さんが行かれて安堵していたのですが……

(関連記事:ASD家族のハワイ旅行計画(3)

今回は5月になって「(出張を)避けられそうにない……」

と憂鬱な毎日を過ごしていたダンナ様。

そして、6月出張本決まり! おおよその日程はすぐに決まったのですが、ホテルや航空機の手配がなかなかハッキリしない!!

見通しが立たないことに不安を感じる私たちにとっては、やきもきする毎日でした。

かわいいダンナには旅をさせろ!?

ダンナにとっては初海外&言葉が通じない場所での仕事。不安だらけです。

出国・入国手続きは? 持ち物は? 現金は必要? ホテルの設備は? チップは? 仕事先はどんな所? etc……

とりあえず、できる準備はしておこう!

8月にハワイへ行く予定があり、スーツケースを用意するつもりだったので、慌てて前倒し購入。

「交通、宿泊の手配がしてあれば、心配ないさっ!」と私は話していたのですが、その肝心の部分がわからないので、かなり不安でした。

飲料水やホテルでのアメニティ、出入国手続きを念入りに調べているダンナ様。

「観光じゃなくて仕事だからねぇ。一緒に行く同僚さんもいるし。水を買える程度の現金とクレジットカードがあればいいんじゃないかなぁ。あとは、国内出張と同じ準備するだけでいいと思うよ。」

と話したのですが、ダンナは両替方法もわからず、現地での両替もしたくないようでした。日程も考えて……、仕事を予定通り進められるよう、身の周りについては1つでも不安や手間を減らしてあげたいな。私が銀行へ行き現地通貨(香港ドルと中国元)を100ドル、100元用意。こどものお小遣いみたい!? (;^ω^)

「食事は、同僚さんや現地のスタッフさんと合わせればいいよ。飲茶はきっと美味しいよぉ~♪」

20年近く前に私が北京観光へ行った時の経験談を交えながら、食事や移動等考えられるパターンをいくつか想定して心の準備。仕事の気苦労の合間に食事くらい楽しみもなくっちゃねっ。

しかし心配事が、さらに重なるっ!!!

香港空港から入って、中国本土へ行くという行程がわかった数日後に、逃亡犯条例改正案に反対するデモ発生!! 外務省海外旅行登録「たびレジ」からも「デモが行われている場所に近づかないように」という内容のメールも送られてきた~~っ。

到着日は深夜なので香港1泊し翌朝深センへ入るらしいんだけど、デモの近くを通るの??

宿泊先は現地コーディネーターが手配してくださったのですが、ホテル名がわかったのは出発2日前。立地・設備も便利な所を用意していただいたようなので、ちょっと安心。ニュース映像に出てくる場所は通らないみたいだから騒動に巻き込まれる心配はないかな?

別の空港から出発する同僚(兼通訳)と香港空港で合流できれば、仕事に専念できそうだな。

よしっ! 国内出張と同じくらいの気持ちで行ってらっしゃい!!

あぁ~、こどもを修学旅行に送り出す親の気分。( ̄▽ ̄;)

スーツケース持って新幹線からの乗り継ぎもスムーズにできたかなぁ~。関空チェックイン大丈夫かなぁ~なんて考えていると……

ぴんぽんっ! LINEでメッセージが来た!!

「新大阪。スーツケースの鍵忘れたw 鍵は閉めてなかったからよかったけど 赤いベルトでしのぐ」

えぇーーーーっっっ!!!!

鍵の開閉も一緒に確認したよね!?

パスポートとか貴重品も確認したよねっ!!

家の中を慌てて探したけど見つからない。見つかったとしても、もう届けることもできないんだけど。

前夜のことをよ~く思い出してみる。はっ! スーツケースの中に入れたままになってるのかも!

とりあえず、ダイヤル式TSAロック付スーツケースベルトを用意していたので特に問題はないし、鞄を開けて確認できるのはホテル到着後だろうから、今さら慌ててもどうにもできないしねぇ~。(帰国後の後日談:「スーツケースの中にあった。」だそうです。。。)

香港空港やホテル到着後にも「なんとかなってる」とメッセージを送ってきてくれました。宿泊先も仕事も特に問題なさそうなので、ほっ……。

「ホテル近くのスーパー教えてもらったw 時間あったら見慣れないお菓子を探してみる」

「人は、信号関係なく道路を渡るのが当たり前 文化の違いを感じます

そうそう。文化の違いを感じられるのも旅の良いところ。

帰国の搭乗待ちの時には、飛行機の写真送ってきてくれました!
一人で心細かったのか、暇だったのか……(;^ω^)
普段はこんな写メ撮るなんてこと絶対しないダンナ様なんですけどねっ。

そして、スーパーでガムを、香港空港でクッキーを買って無事に帰宅。

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木糖醇(キシリトール)ガム

お土産として受け取ったガムをすぐに食べ始める娘。
「あれっ、どーやって出すの???」
いつも食べてるのとは、なんだか違う仕様に戸惑う。
上ぶた全部開けて出すの? この中心の蓋は?
容器を持ち上げて、元に戻すと……あっ!中心に1個出てきた!!
気付いた瞬間は、ちょっとスッキリしました。
全部食べ終わる前に写真を撮っておけば良かったなぁ。

立場が人をつくる

帰宅後ゆっくり話を聞く間もなく、私の母の3回忌法要へと向かいました。

ちょうど出張の話が出てきた頃、実家から案内状が届いていました。日程については、兄夫婦や遠方の親戚の都合優先で、私には何も打診なく決められていたわけで……各々の大人の都合があるわけで……仕方ないかな。(生前の母の一番の話し相手は私でした。参列者の中で小学生はうちの娘だけで、あとは高校生以上の大人たちばかり)

時間に余裕がなくダンナには申し訳ないけど、なんとかするっ! 状況によっては、私と娘の二人で参列でもいいかなぁと予定していました。二人の実姉には、事前にダンナの出張の話をしてあり「ギリギリになる」と伝えていました。

始まる30分前に到着すると、すでに全員集まっており、なんとなく、いつもと雰囲気が違う。私の姿を見た瞬間に実姉たち、叔父叔母たちから「かける言葉がない」という様子が伝わってきます。私も空気を読んでその場に合った行動は苦手ですが (>_<) 表情を読み取る察しはいい方だと思います。何かあったのか?と気になりつつ、必要最小限の会話だけで法要終了。

会場を移動し、お斎供養の席へ。

人が集まる場所ではほぼ口を開かないダンナ様。質問されたことに熟考して最小限の返答をするのみ。

今回は、高校生・大学生・社会人の私の姪たちと同じテーブルでした。

いつものように、ほとんどしゃべらないんだけど、帰国したばかりで中国での体験ネタがあり、チラホラ話をしていました。そんな中で、仕事関係の話になり

「立場が人をつくる」という話をしていました。

一瞬その場が静かになり、この発言だけは全員が聞いていたのかもしれません。

隣で私も、そうだなぁと思って聞いていました。

 

大人になってからの仕事上でも、子育てでも「立場が人をつくる」だと思います。

立場が変わって見方が変わると、新しく気付くこともあり、成長できるんじゃないかな。

子育てに関しては、

「あの子はできないから、誘わないでおこう。声をかけないでおこう。」は、親切心からの行動かもしれないけど、仲間はずれであり、成長の妨げになってると思う。

できるか、できないかじゃない。

やりたいか、やりたくないか。

やりたくないことを強要する必要はない。

「できないけど、やりたい」なら、できる人・余裕がある人が補助をすればいい。

係の仕事、班長、家事……本人のやる気とタイミングを見て任せてみると、何か違う景色が見えてくるかもしれない。

そんな機会を与えられる、助け合えることが当たり前の社会になると嬉しい。

 


このブログについては、プロフィール(翼の折れたペガサスid:thebrokenwing&1回目の記事をご覧下さい。

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