手を離して目を離さない子育て・親育て

自閉症スペクトラム(ASD)親娘の日常(過去・現在)を中心に書いています

コミュニケーション力の低い子は方言を話さない!?

娘がASDの診断を受けた後、療育のヒントになる何かいいアイデアはないかと本やネットで情報を探していた時に「コミュニケーション力の低い子はあまり方言を使わない」という話を読んだことがあります。これを見た時、はっ!と思い当たるものがありました。

私は小学生の頃、同級生から
「ペガサスさん、広島弁しゃべらんよねぇ~。」
と言われて初めて自分が方言をほとんど使っていないことに気付きました。一緒に遊ぶ友達・年が近い兄弟姉妹がいなくて、情報源がテレビや本であったため共通語を使っていたのだと思います。実家の職業柄や、遠方に住む親戚が話すいくつかの方言を聞いて育った影響もあるかもしれません。

そして、娘も方言を使っていませんでした。 

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わかっちゃいるけど、使えない

 ASDの人は、会話する時の表情模倣が少ないことがよくあるそうです。(自閉症スペクトラム障害で目に見える表情模倣の障害 — 京都大学)表情だけでなく、言葉の模倣もうまくできないのかもしれません。方言と共通語の使い分けが上手くできないから、方言を使わないという説もあるようです。

方言は親しい関係で使う言葉であり、共通語で話すと距離が縮まりにくく、コミュニケーションをとりにくい一因かもしれないなぁと納得しました。

「近づきにくい→同世代と関わることが少ない→同世代とのコミュ力がアップしない」二次障害が起きやすい負のスパイラルです。

私の場合、周りが話す方言は理解していました。自分が話す時には、語尾に「~じゃけぇ。」とつける程度で「うち(私)ねぇ~……」を使うことはありませんでした。幼児期からイントネーションは少し違うかも……と気になっていた部分であり、軽い吃音を気にしてほとんどしゃべらなかったことも方言を使いこなせなかった要因だと思います。

幼少期に共通語に近い話し方で定着していると、高学年になって急に方言を使おう!という気にはなりません。私はこのままでいいよ!……そして、コミュ力低いままの学生時代。社会人になると共通語を使う場の方が増え、言葉については気にならなくなるのですが、こども社会では大事なことかも……。

あえて方言で話しかけてみよう

「方言話さない=コミュ力低下」なら「方言話せる=コミュ力アップ!?」

よし、家の中では娘に方言で話しかけてみよう!意識して話しかけているうちに、幼稚園で方言を習得してくるようになりました。( ̄▽ ̄;)

時々絵本も、通常の読み方・広島弁・ダンナに頼んで東北なまりで読み聞かせ。なかなか方言への翻訳がやねこい(難しい)……けど、読み手も聞き手も楽しいです。

驚くのは、ダンナの実家へ帰省した時です。一晩寝たら、ダンナも娘も南部なまりになり、帰りの新幹線ではいつもの話し方に戻っています。切り替え上手じゃないか!!!ぜひ、方言バイリンガルになってくださいませ。

園でのコミュニケーション力がアップしたようには感じませんでしたが、本人も共通語・方言を意識するようになったことで「同級生の話がわからない」という困惑は減りました。年長時の転機(過去記事:2つの小さな奇跡( )())も後押しとなり、自分のスタンスを確立し始めました。

方言わからなくても、なんとかなる。少しずつ吸収できればいい。

娘が小学1年生の時、帰宅後、学校での話を始めました。
「今日、わからん言葉があったんよ。」
状況を聞いてみると……

休憩時間に同級生数人と砂遊びをしていた時、知らない子が
「よ~し~て~」とやって来ました。
他の子たちは「いいよ~」と一緒に遊び始めます。
娘だけ「???(どういう意味!?)」よくわからないまま、一緒に遊んだそうです。

「あぁ!それは方言で、『よして(寄して)』は『仲間に入れて~』の意味だよ。」
「えっ!!そういうことだったの!!」ようやく腑に落ちたようでした。

関西・中国地方ではよく使う言葉ですが、我が家では使っていませんでした。(;^ω^)

学校という様々な人が集まる環境で、学ぶものは多いです。

 


このブログについては、プロフィール(翼の折れたペガサスid:thebrokenwing&1回目の記事をご覧下さい。

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